天然物化学談話会奨励賞受賞者

天然物化学談話会奨励賞は、天然物化学分野もしくは生物有機化学分野において顕著な研究業績を挙げるとともに、将来、これらの分野で活躍することが期待される若手研究者を奨励することを目的としています。

2001年第一回受賞者
磯部寛之(東京大学大学院理学系研究科)
「有機フラーレンの設計・合成に基づく新規遺伝子導入試薬の開発」
井上将行(東北大学大学院理学研究科)
「抗腫瘍性抗生物質C-1027に関する最近の研究」

2002年第二回受賞者
大栗博毅(東北大学大学院理学研究科)
「微量天然毒素のイムノアッセイ法開発-複雑な分子を標的とした合成化学の挑戦-」
田中克典(関西学院大学大学院理学研究科)
「酵素阻害機構に学ぶ速やかな6π-アザ電子環状反応とその開発」

2003年第三回受賞者
庄司 満(東京理科大学工学部)
「生合成経路を模倣した血管新生阻害剤epoxyquinol A,Bの合成」
高須清誠(東北大学大学院薬学研究科)
「抗マラリア薬創製のための新戦略:-生体膜内環境の特異認識を目指した分子設計-」

2004年第四回受賞者
渡辺賢二(南カリフォルニア大学薬学部)
「生合成酵素の探索およびポリケチド生合成遺伝子を用いた生合成工学」
不破春彦(東京大学大学院薬学研究科)
「海産毒ガンビエロール全合成と多様性志向型全合成による構造活性相関」
松岡茂(大阪大学大学院理学研究科)
「固体NMRを用いたポリエン抗生物質が形成する膜複合体の構造研究」

2005年第五回受賞者
桜井香里(ハーバード大学)
「新規機能分子設計及び探索に向けた2つの化学的アプローチの開発」
東林修平(分子化学研究所)
「非環状天然有機化合物の立体配置決定法 Universal NMR Database の開発」
布施新一郎 (株式会社ケムジェネシス)
「ラボオートメーションの導入による有機合成の効率化を指向したタキソールの全合成研究」

2006年第六回受賞者
北 将樹(名古屋大学物質科学国際研究センター)
「食虫動物トガリネズミの唾液麻酔物質および致死性タンパク毒に関する研究」
工藤史貴(東京工業大学大学院理工学研究科)
「アミノグリコシド抗生物質の生合成研究」

2007年第七回受賞者
岡田正弘(東北大学大学院理学研究科)
「新規翻訳後修飾を受けたオリゴペプチド、ComX フェロモンの構造決定」
南 篤志(富山県立大学)
「ビセニスタチン生合成における糖転移酵素 VinC の機能解析と新規配糖体創製への展開」

2008年第八回受賞者
森田洋行(三菱化学生命科学研究所)
「植物ポリケタイド合成酵素の構造と機能に関する研究」

2009年第九回受賞者
鳥飼浩平(東大先端研)
「人工梯子状ポリエーテルの設計・合成と膜タンパク質との相互作用解析」
中川 優(理化学研究所)
「天然発がんプロモーターの骨格を有する新奇抗がん剤の開発」
横島 聡(東京大学大学院薬学系研究科)
「複雑な構造を有する含窒素化合物の合成研究」

2010年第十回受賞者
塚野千尋(京都大学大学院薬学研究科)
「多環性生理活性天然物の全合成研究」
謝 肖男(宇都宮大学雑草科学研究センター)
「根寄生植物の発芽刺激物質ストリゴラクトンの構造解析」

2011年第十一回受賞者
山口潤一郎(名古屋大学大学院理学研究科)
「芳香環直接連結反応を駆使した生物活性物質の合成研究」
相馬洋平(京都薬科大学・薬品化学分野)
「エステル含有ペプチドを基盤とした生物有機化学研究」

2012年第十二回受賞者
谷口 透(北海道大学大学院先端生命科学研究院)
「VCD励起子キラリティー法を始めとする、天然物化学におけるキラル分光法の発展」
村上一馬(京都大学大学院農学研究科)
「アミロイドβペプチドの毒性ターン構造の同定とその構造特異抗体の開発」
下川 淳(名古屋大学大学院創薬科学研究科)
「特異な縮環骨格を持つ化合物群の包括的合成を目指した研究」

2013年第十三回受賞者
占部 大介(東京大学大学院 薬学系研究科 助教)
「ラジカル反応を鍵とした複雑天然物の全合成研究」
岡野健太郎(東北大学大学院 薬学研究科 助教)
「特異な含窒素縮合環を有する天然有機化合物の合成研究」

2014年第十四回受賞者
佐藤 隆章(慶応義塾大学 理工学部 専任講師)
「アミド基への求核付加反応から始まる天然物全合成」
恒松 雄太(静岡県立大学 薬学部 特任助教)
「糸状菌ゲノミクスを駆使した新規天然物獲得と炭素骨格構築機構の解明」

2015年第十五回受賞者
吉田 優(東京医科歯科大学 生体材料工学研究所 准教授)
「高活性化学種の反応性制御にもとづく分子連結法の開発」
山下 修治(Harvard大学)
「ラジカル反応を基盤とする複雑天然物の効率合成」

2016年第十六回受賞者
瀧川 紘(東京工業大学理学院化学系)
「高度に酸化された多環性芳香族ポリケチドの合成研究」
倉永 健史(北海道大学大学院薬学研究院)
「化学合成を基盤とした希少天然物の構造決定および実践的供給」

2017年第十七回受賞者
植田 浩史(東北大学大学院薬学研究科)
「酸化反応を基軸とする高次構造多環性アルカロイドの合成研究」
長友 優典(東京大学大学院薬学系研究科)
「官能基密集型天然物の全合成戦略の開発」
丹羽 節(理化学研究所)
「分子プローブの迅速合成を目指したホウ素化反応の開発」

2018年第十八回受賞者
井貫 晋輔(京都大学大学院薬学研究科)
「免疫機構の調節に関わる複合脂質・糖質の合成と構造展開による生物有機化学研究」
下山 敦史(大阪大学大学院理学研究科)
「微生物の特性に着目した寄生・共生菌由来リポ多糖部分構造の合成と免疫調節機能の解明」
溝口 玄樹(岡山大学大学院自然科学研究科)
「低原子価チタンを用いる炭素環骨格の立体選択的合成法の開発」

2019年第十九回受賞者
大好 孝幸(筑波大学数理物質系化学域)
「生物活性天然物の全合成を基盤とした構造活性相関研究」
中山 淳(徳島大学大学院医歯薬学研究部)
「天然物の網羅全合成を基軸とした医薬化学研究」

2021年第二十回受賞者
池内 和忠 (北海道大学大学院理学研究院)
「ハイブリッド天然物の合成を志向した糖含有化合物とテルペノイドの合成研究」
伊藤 寛晃 (東京大学大学院薬学系研究科)
「ペプチド系複雑天然物の固相全合成と類縁体群構築を基盤とした機能研究」
岩崎 有紘 (慶應義塾大学理工学部)
「海洋シアノバクテリア由来新規天然物の発見と、その価値の探索」
上田 善弘 (京都大学化学研究所)
「連続位置選択的官能基化を基盤としたエラジタンニン類の位置及び立体分岐型合成」

2022年第二十一回受賞者
森 貴裕 (東京大学 大学院薬学系研究科)
「酸化酵素による糸状菌メロテルペノイド類の構造多様化機構の解明と機能改変」
若森 晋之介 (東京農業大学 生命科学部)
「天然物に学ぶ立体構造の柔軟化による糖質化合物に関する研究」
塩見 慎也 (千葉大学 大学院薬学研究院)
「有機触媒を用いた光学活性ピペリジン環構築法の開発とアルカロイド合成への展開」

2023年第二十二回受賞者
牛丸 理一郎 (東京大学 大学院薬学系研究科)
「三員環形成を触媒する非ヘム鉄酵素の機能解析」
小田木 陽 (東京農工大学 大学院工学研究院)
「脱芳香族化反応を基盤とした多環縮環型天然物の合成研究」

第57回天然物化学談話会

2024年7月4日ー7月5日
名古屋大学(理学南館大講堂)にて第57回天然物化学談話会が行われます。詳細はこちらをご覧ください。


更新情報

2024年2月19日
第57回天然物化学談話会および令和6年度天然物化学談話会奨励賞の募集情報を更新しました。

2023年7月10日
2023年度第22回天然物化学談話会奨励賞受賞者を発表しました。
世話人名簿を更新しました。

2023年6月29日〜6月30日
第56回天然物化学談話会が開催されました。

2023年3月6日
第56回天然物化学談話会および2023年度天然物化学談話会奨励賞の募集情報を更新しました。

2022年7月19日
2022年度第21回天然物化学談話会奨励賞受賞者を発表しました。

2022年7月14日
石川先生ならびに高村先生が世話人代表および副代表を退任され、新世話人代表に布施先生が就任されました。

2022年6月24日〜6月25日
第55回天然物化学談話会が開催されました。

2022年3月18日
第55回天然物化学談話会の情報を公開しました。